【週末に読みたい】経営者の心を整える3つの視点
- 新井 庸支
- 10 分前
- 読了時間: 4分

― 停滞期・葛藤・メンタル維持をどう乗り越えるか ―
経営者として日々走り続けていると、気づかないうちに心が疲れてしまうことがあります。売上、資金繰り、組織、未来──考えることは尽きず、「気づいたら週末なのに頭が休まっていない」。そんな経営者は少なくありません。
今週は、私がこれまでに書いてきた以下の3本の記事から、経営者が“心を守りながら前に進むための共通点” を整理してお届けします。
経営者のための“メンタル維持法”
経営者の苦悩「前に進んでいない感」をどう乗り越えるか
中小企業の経営者にしかわからない悩み・葛藤
週末の静かな時間に、少しでも気持ちが軽くなり、来週の一歩につながれば幸いです。
■ 1. 経営者が苦しくなる本当の理由
3本に共通しているのは、経営者は“弱みを見せづらい立場”にあるという事実です。
判断の重さ
社員や家族に心配をかけられない立場
誰にも相談しづらい孤独
事業が自分の人生と一体化してしまう感覚
特に中小企業では、課題の多くが仕事と密接に結びついており、「心の悩み=事業の悩み」であることも多いもの。
経営者だから苦しいのではなく、未来をつくろうとしているからこそ苦しくなる。この前提を知るだけで、気持ちの重さは少し軽くなります。
■ 2. 一番つらいのは「前に進んでいない感」
経営には波があります。売上が落ちた時ではなく、もっと静かで重たい“あの瞬間”が訪れます。
やっても成果が見えない
正しい方向に進んでいる確信が持てない
努力の意味がわからなくなる
トンネルの出口が見えない
これは多くの経営者が最も苦しいと感じる瞬間です。
しかし実際には、停滞期=止まっているのではなく「未来がまだ形になっていないだけ」。
第三者視点で見れば、「確実に進んでいる」「芽が出ている」ケースは驚くほど多いのです。
■ 3. メンタルを守るための“考え方の再設計”
うまくいかない時に人が苦しくなるのは、
「うまくいっている状態が普通」だと思ってしまうから。
しかし経営の現実は逆です。
✔ 経営は「うまくいかない時間」の方が長い
だからこそ、
「うまくいかない時が普通。うまくいく時はボーナスステージ」
こう考えるだけで、心も判断も安定し、パフォーマンスは落ちなくなります。
■ 4. 真剣だからこそ、あえて“適当さ”が必要
経営者は真剣であるがゆえに、自分を追い込みがちです。
しかし、真面目さはときに視野を狭め、ネガティブな分析ばかりにつながります。
だからこそ必要なのが、「ゆるさ」「軽さ」「適当さ」。
うまくいかなくても「まあ、こんなもんだろう」
分からないことは「任せてみよう」
忙しい時は「休む」という選択をする
真剣な人ほど、あえて“適当さ”を持つことで、冷静さを取り戻し、心が軽くなります。
■ 5. 停滞期を抜ける具体的な3つの方法
① 小さな「希望の素」を意図的に作る
小さな仮説を置く
3ヶ月後の未来像を描く
1つの実験を始める
希望は結果ではなく、“構造”の中に生まれる。
② 今は「意味」を判断しない
経営において「意味があるかどうか」は、後になって初めてわかるもの。
だから停滞期は、“積む時期”だと割り切って良い。
③ 第三者に「種まきの進捗」を見える化してもらう
経営者は自分の前進を最も見落とします。
信頼できる相談相手の一言が、“光” に変わることがよくあります。
■ 6. 週末のあなたへ ─ 心を軽くするチェックリスト
✔ 今週、どんな小さな種まきをしたか?
✔ 停滞=本当に“止まっている”のか?
✔ 真面目さが自分を追い込んでいないか?
これを確認するだけで、来週の見え方が変わります。
■ おわりに
経営者の悩みは尽きません。しかしその苦しさは、あなたの能力不足ではなく、
「未来をつくろうとしている人だけが経験する時間」です。
どんな小さな光でもいい。その光を見つけ、前へ進む力に変えていくこと。
そして──希望がある経営は強い。
もし、一人で抱え込みそうになったら、遠慮なく当社へ相談してください。経営もメンタルも、必ず伴走できます。