
みなさんは、この言葉を聞いたことがあるでしょうか。
楽天の三木谷さんが経営で掲げる言葉の一つです。
経営においてスピードを以下に重視しているか。スピードを3回重ねていることからも感じ取れます。
ネットの時代になって、経営もマーケティングも勝ち方が大きく変わったと感じます。
じっくり考え、実行していた時代
ネットが普及する前、ビジネスはじっくり考えて実行するのが当たり前でした。
広告ポスターやカタログを例にとってみましょう。私も広告会社時代、クリエイティブの人たちと何度も仕事をしました。一度印刷したら変更できないので、デザインでは1mm単位でレイアウトバランスにこだわり、その作業に数時間かけるのもよくある光景でした。印刷では校正を何度も何度も繰り返し、色味やズレのチェックをしていました。カタログの場合には、これに加え、文字校正があります。電機メーカーのカタログは量販店などチャネル別に作成され、数十パターンのカタログが数十ページづつ並んでいる状況の中、校正を行います。一つでも間違えると、再印刷になるので、時間をかけて取り組んでいる時代でした。W
商品開発に関しても似たようなことが言えるでしょう。誰もが同じものを見て、同じものを欲しがる時代は、商品開発においても、一つのものを大量に生産する時代です。TVが及ぼしていた影響も大きかったと思います。しかしネットが出て、人々の趣味嗜好が多様化する中、一つのものを大量に生産する時代は終わり、多品種を小ロットで生産する時代が来ました。商品ライフサイクルも短くなり、ロングセラー商品というものが新しく誕生しにくい時代になったとも言えるでしょう。
かつて正解だった「じっくり考え、実行する」ことは、今の時代の正解ではなくなってしまったのです。もちろん、じっくり考え、実行することが好きだという方もいると思いますし、業種や企業によっては、それが正解というケースもあります。ただ、それはメインストリームではなくなったということが現実です。
とにかく早く、数を打つ
今の時代の経営・マーケティングでは、とにかくスピードが大事です。じっくり考えて90点のものを出すより、早く70点で出すほうが正解になるケースが多いと感じます。70点で出して、市場からのフィードバックを得て改善するという方法です。もしくは70点で出して一定期間販売したら終了ということもあります。商品ライフサイクルが短くなっているので短期勝負のマーケティングを取るところもあります。
私自身、中小企業のコンサルを多くやらせていただいて、また自社の経営をしていて、スピードの重要性を日々感じています。
「悩むより実行」「考えすぎる前に、手を動かす」「とにかくレスは早く」
今、伸びている企業のほとんどはスピード感があります。
少し話はそれますが、コンサルや顧問サービスでの相談や、実際にブランディングに携わる際、聞かれることがあります。それはブランディングか売りのバランスをどう取るかという話です。本来はここのケースを踏まえて話をすべきところなので、ここではあくまで一般論としてになりますが、結論として中小企業・零細企業は売りが優先です。スピード感を持って売りを立てていくことが第一で、伸びていく中でブランドのあり方を考えたり、もともと考えていたブランドイメージに近づけるほうが成功しやすいのです。最初からブランディングばかりを考えて、打ち手を減らしたり、事業のスピードを遅くするのは、経営として本末転倒です。多くの中小企業・零細企業にとってのセオリーは、まずスピード感を持って、どんどん売り上げをあげていくべきでしょう。
今日もお読みいただきありがとうございました。
スピード、スピード、スピード
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