経営者の突飛なアイデアは、止めるべきか、背中を押すべきか(連載「中小企業経営者の判断の瞬間」⑦)
- 新井 庸支

- 3 日前
- 読了時間: 4分
以前、とある顧問先の美容系企業の経営者と話していた際、
突然、こんな話をされたことがありました。
「広告トラック事業を始めることを考えたい」
今では渋谷を中心によく見かけるようになったアドトラック。
しかし、その当時は
まだアドトラックがそれほど走っていない時代でした。
しかも顧問先企業が手掛けている事業は
広告業でも運送業でもありません。
一見、“突飛”に見えるアイデアでしょう。。
ここで多くのコンサルタントは、こう言います。
「ROIが合いません」
「ブランディングとズレています」
「今やることではありません」
普通に考えれば、
正論です。
ROIは未知数。
既存事業は拡大中。
しかし、
私はここで結論を出しません。
多くの経営者は、
ここで「止めるべきか」「進めるべきか」を一人で抱えます。
でも本当に整理すべきなのは、
施策ではなく「判断そのもの」です。
問うべきは「正しいか」ではない
本当に問うべきなのは、ここです。
そのアイデアは、どんな考えから生まれたのか
どの経営課題への“未整理な答え”なのか
例えば、
「アドトラックを持ちたい」
という言葉の裏には、
自社店舗の広告の効率をできるだけ高められないか?
効率化を考える時、既存の広告出稿の枠組みだけで考えて良いのだろうか?
保有したらより効率が高くなるのではないか?
もし自社が使わなくても他社の広告出稿ニーズがあるのではないか?
既存事業とのシナジーがあるのではないか?
といった方向性は持っているものの
“整理されていない判断”が隠れています。
ここを見ずに、
施策だけを切ってしまうと、
判断そのものが置き去りになります。
コンサルの仕事は「正解を出すことだけ」ではない
私の仕事は、
施策を決めることではありません。
状況を整理し、見極め
経営者が判断できる状況を作ること
です。
・構造的に無理がある → 止める
・可能性がある → 構造を整理する
・やる価値がある → 判断材料を揃える
この3つを切り分けるために、
経営・マーケティング・現場・組織・数字を
一度すべて並べます。
すると、
「スッキリしました。なるほど。」
という言葉が経営者からよく出てきます。
ここで初めて、
経営者自身の判断が整理されるのです。
突飛なのではなく「まだ整理されていない」だけ
経営者のアイデアは、
突飛なのではありません。
まだ整理されていない判断なだけです。
経営者の頭の中では、
「正しいかもしれない」
「可能性があるかもしれない」
という判断が、整理されないまま並んでいます。
その状況を
コンサルタントとして
止めるべきか、
背中を押すべきか。
その前に、
「何を見極めるべきか」
を整理する。
そして、
経営者が自信を持って前に進めるようになる。
それが、私の役割です。
ちなみに
この企業は
現在も倍々ゲーム以上のスピードで
急成長を遂げています。
中小企業経営者の方へ
判断が止まっていると感じたとき、
それは能力不足ではありません。
責任感の大きさの表れです。
一度、60分だけ、 頭の中を一緒に整理しませんか。
経営者の「そのアイデア、どう扱えばいいか分からない」
その状態を、60分で整理します。
▶ はじめての方への経営・マーケティングセッション
(60分・オンライン)
※この記事は、
中小企業の経営判断を支援する
株式会社ホワイトナイト 代表・新井 庸支が、
実際の相談現場で感じた「判断の瞬間」をもとに執筆しています。

新井 庸支
株式会社ホワイトナイト 代表取締役
中小企業の経営判断を支援するコンサルタント。
戦略立案や施策提案そのものよりも、
経営者の判断が止まっている論点を整理し、
「何を決める話なのか」を
明確にする支援を行っている。
これまで、
地域企業・中小企業を中心に
経営・マーケティング・新規事業・組織づくりなど、
多様な相談に伴走。
答えを押し付けるのではなく、
経営者自身が納得して
決断できる状態をつくることを重視し、
「迷いを構造に変える」関わり方を続けている。
現在は、
判断が止まっている状態を言葉にするための、
初回の整理セッション(オンライン/60分)を中心に関わっている。
▶︎ プロフィール詳細https://www.whiteknight-jp.com/ceoprofile

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