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大口受注で喜ぶより先に、最低限、社長が見なければならない5つの数字

2 日前
読了時間: 4分

利益額だけでなく、キャッシュフローをしっかり整える
利益額だけでなく、キャッシュフローをしっかり整える

大口受注で喜ぶより先に、最低限、社長が見なければならない5つの数字


「この大口の注文を取れば、今期の売上目標に近づく」。


嬉しい話ですが、材料費や外注費を先に払い、代金の入金が数か月後なら、受注したことで手元資金が苦しくなることがあります。中小企業経営者の中には「そうそう」と思われる方もいると思います。


受けるか断るかを勘だけで決める必要はありません。営業、製造・現場、経理の情報を一枚に集めれば、条件を変えて受ける選択肢も見えてきます。


利益が出ることと、支払いに間に合うことは別


受注判断では、まず、売価から原材料費や外注費などを引いた採算の確認しましょう。


特に見落としやすいのは、大口受注によって増加する残業、検品、保管、配送、返品対応作業です。見積書に表れにくい現場負担まで含めなければ、「売上は増えたが、利益も現金も残らない」という結果になりかねません。


その上で、受けるべきかどうかを判断してください。


こうした試算をした上で最終的に利益が残る案件でも、仕入れや人件費の支払いが入金より先なら、資金が不足します。最悪の場合、いわゆる「黒字倒産」です。


資金繰りもチェックしておきましょう。


受注前に並べたい5つの数字


① 限界利益

受注額ではなく案件単位の限界利益です。売上から、この案件によって増える材料費、外注費、物流費、販売手数料などを差し引きます。


② 先払金額

材料の手付金、外注費、追加人員、設備のリースや金型など、契約直後から必要になる支出を洗い出します。


③ 入金日と支払日

「月末締め翌々月末払い」のような条件を、具体的な日付に置き換えます。合計額だけでなく、週または月ごとの残高を確認することが重要です。


④ 固定費

四つ目は、継続して増える固定的な負担です。一件の受注のために人を採用したり倉庫を借りたりすると、その案件が終わった後にも費用が残ります。


⑤ 遅延時の最大不足額

納品が一か月遅れた場合、検収で手直しが出た場合、入金が遅れた場合を置き、手元資金が最も少なくなる時点を確かめます。


判断基準の考え方:「受ける・断る」の二択にしない


数字を並べた結果、現状の条件では厳しくても、案件そのものを断らなければならないとは限りません。


着手金をお願いする

分割納品・分割請求にしてもらう

最低ロットや価格を見直す

初回数量を抑える

納期を分ける


といった交渉ができます。


逆に、粗利が確保できても、特定社員に作業が集中する、既存顧客への納品が遅れる、品質管理が追いつかないのであれば、受注量を抑える判断が必要です。資金と現場の両方が持続する条件を探します。


判断の基準も先に決めます。


「通常業務を圧迫しない」

「入金前の立替額を手元資金の範囲に収める」

「遅延しても給与や仕入れの支払いを維持できる」など


自社が譲れない条件を言葉にします。基準があれば、判断のブレや例外が少なくなります。また組織が大きくなった時に、経営者だけでなく現場責任者で判断できるようになります。


「受注判断シート」の有用性


こうした状況を整理するため「受注判断シート」を作成しておくことをお勧めします。


一枚の表に①受注額、②案件で増える費用、③支出日、④入金日、⑤その時点の予定残高、⑥必要な人員と作業時間、⑦遅延時の不足額を記入します。


営業には契約・検収・入金条件を、現場には追加工数と納期への影響を、経理には支払い予定と資金残高を確認します。資金調達が必要になる可能性があるなら、必要額と時期を整理してから、早めに金融機関などへ相談しておくと良いでしょう。


株式会社ホワイトナイトにできること


大口受注を受けるか迷うときは、採算だけでなく、資金の出入り、既存業務への影響、価格や納品条件を並べて検討することが大切です。単発相談では、御社の数字と実行体制を踏まえ、どの条件なら受けられるか、何を取引先と交渉するか、次に誰が何を確認するかを経営者と一緒に整理していきます。

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