稀代の経営者たちが小さなことにこだわる理由
- 新井 庸支

- 5月12日
- 読了時間: 4分
「言っているんですけどね。そこまで言わないと伝わらないのですかね....」
中小企業の経営者と話していると、この悩みは少なくありません。
本当は任せたい。でも、任せきれない。
細かく言えば、社員に嫌がられそうだ。ただ、何も言わなければ、認識のズレが残ってしまう。結果として、いつも最後は、社長自身が確認し、判断し、仕事を巻き取っている。
こうした状態は、中小企業の経営ではよくある話です。
「こんなことまで」というくらい、小さなことにこだわる経営者
成功している経営者を見ていると、細かなことにこだわる面があります。
掃除、挨拶、机の上、店舗の陳列、備品の置き方、言葉遣い。
一見すると、売上に直接関係がなさそうに見えることです。
しかし、そこにこだわる経営者は少なくありません。
楽天グループでは、創業以来、社員が自分たちでオフィスを掃除する習慣が続いていると報じられています。三木谷浩史会長兼社長自身も、オフィスの床や椅子の脚を掃除する様子を公開し、楽天にとって大切な習慣だと発信しています。
また、以前ブログでも書いたように、ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が一店舗の現場を細かく見ています(ブログはこちら)。
成功している稀代の経営者であっても、小さなことに意識を向け、行動している。これは単なる細かさではありません。
凡事徹底とは、ただの精神論ではない
「凡事徹底」という言葉があります。
当たり前のことを、当たり前に、徹底してやる。この考え方は、古くさい精神論のように見えるかもしれません。しかし、今回のブログで書いたように、経営目線で見ると、単なる精神論ではなく、経営の根幹にも関わるようなものとも言えます。
小さな言動一つ。
ここにこだわりを持つこと。その積み重ねが、会社の将来を作る。社員の言動が変わり、営業など業務への取り組み方が変わり、会社のカルチャーが変わっていきます。
小さな乱れは、やがて大きなズレになる
「社内で小さな約束をおろそかにする」
「自分がやらなくても誰かがやるだろう」
「忙しいから細かいことは二の次」
こうした感覚が広がると、やがてお客様への対応にも出ます。
提案が適当なものになってくる。
納期への意識が薄くなる。
言葉が雑になる。
確認が徹底されなくなる。
最初は小さなズレです。
しかし、それが積み重なると、
気づかないうちに、業績が悪くなったり、離職率が高くなっている。
注目を集めていた企業が、いつのまにか衰退している。怖いくらいによくある話です。
社長が細かいことにこだわる本当の意味
社長が細かいことにこだわるのは、目の前の事象を直したいだけではありません。もちろん、掃除ができていなければ掃除をする。陳列が乱れていれば直す。接客が雑なら改善する。それ自体も大事です。
ただ、本質はその先にあります。
大事なことは、
経営のビジョンやミッションといった部分と繋がることなのです。
掃除にこだわるのは、きれいにするためだけではありません。細部に気づく力。自分たちの場所を大切にする姿勢。人が見ていないところを雑にしない感覚。そうしたものを、組織に浸透させる行動でもあります。
最後に
成功している経営者が細かなところにこだわるのは、単に細かい性格だからではありません。小さなことにこだわる意味を理解しているからです。
掃除。挨拶。報告。約束。小さな改善。
こうした当たり前のことを、どこまで徹底できるか。そこを大切にするかどうか。それは、会社が持続的に成長していけるかどうかという点でも、実は大きな意味を持っているのです。
当社のスポット相談について
当社では、中小企業向けに、悩みを抱える経営者の方々に課題を整理し、個々の企業にあった具体策までお伝えできます。
今回のようなビジョンやミッションを会社全体にどう落とし込んでいくのかといったご相談、会社のカルチャーをどう作ったら良いのか、人事評価制度はどうしたら良いのかというご相談も承ることが可能です。
まずは単発(45分)のスポット相談で十分、効果を実感いただけると思います。
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新井 庸支(あらい やすし)
株式会社ホワイトナイト代表。
370社以上の中小企業支援実績、契約企業の90%以上の業績を向上させたという実績を背景に、「中小企業の課題であれば、どんなことでも必ず明確な答えを出す」という強い自信と信念と方法を持つ。
「この会社をなんとかする」という経営者と同じ熱量で向き合い、経営戦略、マーケティング、DX、AI活用、広報戦略を指し示すプロフェッショナル。民間だけでなく行政関係のアドバイザーを務めるほか、事業承継アドバイザー資格をはじめ多くの資格も保有している。
また、公的機関や大学での教育活動も精力的に行う。

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