中小企業の最大の課題「人手不足」を乗り越える実践的アプローチ
こんにちは。マーケティング・経営コンサルタントの新井です。
私は中小企業に特化し、全国各地の中小企業の経営者様に、マーケティングの戦略から実行を中心に、経営面まで、経営者の抱える課題全般の解決のサポートをさせていだいています。これまで200社以上のコンサルをさせていただいており、定めたゴールに対する達成度は90%以上を継続しています。
今回のテーマは「中小企業の最大の課題「人手不足」を乗り越える実践的アプローチ」です。
中小企業が直面する主な課題
人手不足
資金調達の困難さ
大企業との競争
技術革新への対応
事業承継問題
海外展開の難しさ
ブランド力の不足
これらの中で、最も深刻かつ喫緊の課題として「人手不足」が挙げられます。大企業と比べてそもそも人材確保が難しい中、最近の売り手市場の傾向があります。優秀な人材が雇用できれば良いですが、そこにこだわり過ぎない方が結果的に良いケースになることもあります。以下では人手不足を解決するための実践的なアプローチを提案します。
中小企業が人手不足を解消するための実践法
既存社員のスキルアップ 新たな人材を雇用するのではなく、現在の従業員のスキルを向上させることで生産性を高めます。オンライン学習プラットフォームやe-ラーニングシステムを活用し、従業員が業務時間内外で学習できる環境を整備しましょう。また、社内でのスキル共有会や勉強会を定期的に開催することで、組織全体の能力向上を図ります。優秀な人材を雇用するのではなく、優秀な人材を育成していけば良いのです。
業務プロセスの効率化 無駄な作業や重複した業務を洗い出し、プロセスを最適化します。業務フローを可視化し、ボトルネックを特定。それぞれの工程で改善できる点を洗い出し、段階的に実施していきます。例えば、会議の時間短縮、ペーパーレス化、決裁プロセスの簡素化などが考えられます。その人でなければ出来ないという状況は望ましい状況とは言い切れません。もちろん特殊技能を持った人、職人などはあるでしょうが、多くの場合は、特定の人に頼らないように業務プロセスを作るべきです。こうしたことで組織が強くなり、社員の平均レベルが上がります。
テクノロジーの活用 人手に頼っている業務をできる限り自動化します。ChatGPTなどの生成AIを積極的に利用したり、RPA(Robotic Process Automation)ツールを導入し、定型的な事務作業を自動化するなどが挙げれます。また、AIチャットボットを活用してカスタマーサポートの一部を代替したり、クラウドサービスを利用して情報共有や協働作業を効率化したりすることも有効です。
柔軟な働き方の導入 テレワークやフレックスタイム制を導入し、多様な人材が働きやすい環境を整備します。これにより、子育て中や介護中の従業員も継続して働くことができ、潜在的な労働力を活用できます。また、副業・兼業を認めることで、特定分野に優れたスキルを持つ人材を確保できる可能性も高まります。
アウトソーシングの戦略的活用 コア業務に集中するため、周辺業務は外部委託を検討します。経理、人事、ITサポートなど、専門性の高い業務を外部の専門家に任せることで、社内リソースを本業に集中させることができます。マーケティングについても丸投げはよくありませんが、戦略戦術をしっかりと把握していれば、実務はアウトソーシングする形も取れます。ただし、アウトソーシング先の選定は慎重に行い、管理にも注意を払う必要があります。
社内コミュニケーションの活性化 風通しの良い職場環境を作ることは、社員同士のコミュニケーションを増やし、情報共有がお壊れやすい環境を生み出します。また、社員の 定着率も高まります。上司部下の1on1ミーティング、経営者と社員の食事会や交流、社内イベントの開催、社内SNSの活用などを通じて、経営者と社員、社員同士のコミュニケーションを促進します。経営者としても社員の声に耳を傾け、働きがいのある職場づくりに努めることで、離職を防ぎ、口コミによる人材確保にもつながります。
まとめ
人手不足は一朝一夕には解決できない課題ですが、必ずしも雇用にこだわる必要はありません。最近ではタレントマネジメントという言葉にあるように、社員一人一人が持つ能力・個性などを把握したうえで、その力を活用するための配属・役割という企業も増えてきています。社内の人材が活き活きしてくると、また育ってくると、自然と外部から見える「企業としての魅力度」も高まっていきます。そうなると、御社に興味を持つ外部の優秀な人材も増えることでしょう。
中小企業の経営者は、人手不足の解消方法として、外部からの雇用だけでなく、内部の育成・活用も考えながら、持続可能な成長を実現させることを心がけると良いでしょう。中にいてわからないことがあれば、当社も含め、外部のコンサルタントに相談することも一考です。
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