経営が前に進む会社には、経営者の「型」がある― 370社の中小企業でわかる4つの経営者タイプ ―
- 新井 庸支

- 17 時間前
- 読了時間: 6分
中小企業の経営者と話をしていると、あることに気づきます。
成長している会社には共通点があります。
それは、経営者の判断に「型」があることです。
もちろん、経営者の性格や経歴は人それぞれです。
しかし、370社以上の中小企業の経営者と向き合う中で、
意思決定のスタイルは大きく 4つのタイプに分かれることが見えてきました。
・直感型
・商売人型
・ビジョナリー型
・組織設計型
それぞれに強みがあります。
そして多くの経営者は、自分の「型」を意識して経営しているわけではありません。
この記事では、中小企業の経営者に見られる 4つの判断スタイルについて整理します。
①直感型 ― 経営の嗅覚が鋭い
一つ目は、直感が非常に優れている経営者です。
特に長年経営されてきた方に多いタイプです。
このタイプの経営者は、
「これはいける」「これはやめた方がいい」
という判断を、非常に高い精度で行います。
ただし、その理由を必ずしも言語化できるわけではありません。
例えばこの十数年、
・インターネット
・SNS
・EC
・AI
といった変化がありました。
農業・水産業・店舗販売など、
長年アナログの商売をしてきた経営者でも
「これはやった方がいい」「これはやらなくていい」
という判断を、驚くほど正確にされることがあります。
特別な知識があるわけではありません。
しかし、終わってみると判断が正しかった。
これはおそらく、
長年の経営で培われた嗅覚なのだと思います。
ただこの嗅覚も才能である場合もあれば、
経験に積み重ねられた暗黙知であることもあります。
②商売人型 ― 利益判断が早い
二つ目は、商売の勘が鋭いタイプの経営者です。
このタイプは、特に
・店舗ビジネス
・製造業
・地域の中小企業
などでよく見られます。
市場や顧客の動きを敏感に感じ取り、
「これは売れる」
「これは利益が出ない」
という判断を非常に早く行います。
このタイプの経営者は、
・価格
・原価
・回転率
・市場の動き
といった数字に強く、会社の利益体質を支える力があります。
③ビジョナリー型 ― 会社の未来を描く
三つ目は、ビジョンを掲げて会社を引っ張るタイプです。
40代の経営者、
特に2代目経営者に多く見られます。
このタイプの経営者は、
・会社のビジョン
・ミッション
・どんな会社でありたいか
といった方向性を明確にします。
そして、自分自身もそこにコミットします。
ただし、重要なのは
掲げるだけでは意味がないということです。
社員やスタッフと丁寧にコミュニケーションを取りながら、
チームを作り、その方向に進んでいく。
このタイプの経営者は、会社が大きくなっても
・権限移譲
・組織の自走
を行いながら、
ビジョンのもとで会社を成長させていくことができます。
④組織設計型 ― 仕組みで会社を動かす
四つ目は、組織を作るタイプの経営者です。
このタイプの経営者は、
・判断基準
・人事評価制度
・業務の仕組み
といったものを整えていきます。
ただし、ルールで縛るわけではありません。
社員が納得できる基準をつくり、
「まずはこのやり方でやれば、7割はうまくいく」
という構造を整えます。
このタイプの経営者は、
・無駄を減らす
・効率を上げる
・社員が働きやすい環境を作る
ことを重視します。
経営者は、最初から自分の型を理解しているわけではない
実際には、
「私はこのタイプです」
と最初から理解している経営者は多くありません。
むしろ、
なんとなくそう思っている感覚として持っている
という状態がほとんどです。
コンサルティングの場では、
「実はここが強みではないですか」
「ここを整理すると前に進みませんか」
「これはやらなくてもいいのでは」
といった点を
当社独自のメソッドを用いながら
キャッチボールして整理していきます。
そうすることで、
経営者自身の強みが整理され、その強みを発揮しやすい環境が整っていきます。
中小企業の経営は「絞ること」
経営者は決断、判断が大事だということはよく言われます。
もちろんそれは大事です。
ただ中小企業に関して言えば、それとともに「絞ること」が大事になります。
大企業と異なり、市場や顧客だけでなく、自社や経営者自身についても
絞ることで、特定の場所で勝つための圧倒的な強みが出てくるのです。
もちろん、
・売上
・利益
・成長
は重要です。
しかし中小企業の場合、必ずしも会社を大きくすることだけが正解ではありません。
例えば
・規模は大きくなくてもいい
・利益率が高い
・社員が満足して働いている
そういう会社も、十分に成功している会社です。
その方向を経営者がどう決めるか。
ここが重要になります。
経営の第一歩は「整理」
私が経営者と話すとき、多くの場合、順番はこうなります。
① 経営者の考えを整理する(絞る)
② 戦略を決める
③ 具体策を考える
大企業のコンサルとは違い、中小企業のコンサルは
・具体的に何をやって
・どう結果を出せるのか
までリアルに描けないと価値がありません。
毎日戦っている経営者に絵空事を言うコンサルならば
不要だと思います。
ただ、いきなり具体策から入ることもよくありません。
具体的な成果を出すためにも段取りがあります。
まずは、経営者の判断を整理すること。
そこから
・戦略
・実行
・拡大
へと進んでいきます。
この順番が整うと、
経営者も迷わない。社員もぶれない。外から見ても一貫した会社になります。
4つのタイプは、実は整理できる
ここまで見てきた
・直感型
・商売人型
・ビジョナリー型
・組織設計型
この4つのタイプは、
実はバラバラに存在しているわけではありません。
次回の記事では、これらの経営者タイプを整理した
「経営判断整理フレーム(四象限モデル)」について解説します。
経営者の判断スタイルは、実は2つの軸で整理することができます。

新井 庸支
株式会社ホワイトナイト 代表取締役
中小企業経営マーケティングコンサルタント
これまで18年間で370社以上の中小企業への支援を全国各地で実施。
経営・マーケティング・新規事業・組織づくりなど多様な相談に伴走。
事業成長の後押しはプロとして当然のこと、経営者自身が納得して決断できる状態をつくることを重視し支援を行っている。
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一緒に成長させていきましょう。
▶︎ プロフィール詳細https://www.whiteknight-jp.com/ceoprofile
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