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執筆者の写真新井 庸支

コンサルや広報のあり方:主役を支える裏方


コンサルや広報は主役を支える裏方
コンサルや広報は主役を支える裏方

こんにちは。中小企業専門、マーケティング・経営コンサルタントの新井です。今日のテーマは「コンサルや広報のあり方:主役を支える裏方」です。


今日は、兵庫県知事選挙に伴う広報会社関連のことが話題になっています。事実こそ大事ですので、事実を詳らかにし、ルールに基づいて公正に判断されることを願います。


コンサルや広報に携わらせていただく際の心構え


今回は、政治や法律、上記問題の行末とは別の視点で話を進めたいと思います。


コンサルや広報・PRの仕事をしていると、企業の秘匿情報に触れることは日常茶飯事です。そのため言動に細心の注意をはらうことが必要です。今回のブログは、コンサルやPRに携わる人が何を大事にしなければならないかについて話をします。


兵庫県知事選挙のSNS報道で驚いたこと


今話題になっている兵庫県知事選挙絡みのものは、斎藤元彦知事の広報を担った会社が発信したnoteの記事でした。一言で言えば、兵庫県知事選挙における広報やSNSの戦略を公開したものです。先日、このSNSとnoteを見て、少し驚きました。選挙で取り組んだことの詳細が記されていたからです。


コンサルや広報・PRは裏方・黒子


コンサルやPRはあくまで裏方の仕事であり、名もなき存在として、依頼主の目標達成のために仕事をします。地道な活動を日々ひたすら続ける存在です。


コンサルもPRはあくまで脇役です。主役にポテンシャルがあるからこそ、成り立つ仕事です。コンサルやPRが成功したとしても、間違っても、自分たちの力があったから成功したと課題な自己評価をしてはいけない仕事だと私は考えています。繰り返しますが、コンサルや広報・PRはあくまで脇役であり、裏方の存在です。したがってプロジェクトが成功した時は、成功した自分を褒めたり、喜ぶのではなく、依頼主が喜び、依頼主の先にいる多くの人たちが喜んでくれることに喜びを感じれば良いのです。自分のことより、まわりのことを喜べる人がコンサルや広報・PRに向いていると私は考えています。


謙虚に、地道に、目立たないように


私や当社もこれまで数百のコンサルやPRをさせていただきました。中には多くの方が知っているような商品やムーブメントに関するものや、世の中が動いたような事例もあります。ただ、いただいた案件については一部の例外を除き自ら公開することはほぼありません。裏方としては、自分が携わったことを知ってもらうことはどうでもよいことだからです。


最近、キラキラ広報が注目され、投稿や記事を時々目にします。それ自体をすべて否定するつもりはありません。なぜなら一言で広報と言っても、いろいろなジャンルや目的があるからです。例えば、商品やサービスをPRするようなもの、エンタメ施設や観光地をPRするものももあれば、企業の経営の根幹や政治に絡むようなものもあるからです。広報の依頼を受けた外部の人間ではなく、企業自身に広報担当がいて、自社の商品をPRするようなケースでは、自分も含めてPRすることが有効なケースも実際はあります。その場合、キラキラしていても良いケースもあるでしょう。しかし、当社のように広報を外部委託された人間には、そのキラキラは必要ありません。注目されるべきは依頼主の企業であり、製品・サービスであり、そこで働く人だからです。


広報は依頼主に代わり情報を発信するという重い責任を担う立場なので、関わる人間は、自分の立ち位置をしっかりと認識して、常に自省し、良い状況になるよう努力し続ける必要があるのです。


コンサル・PR会社の経営者としては、PRの営業は難しい(余談)


ここまでは広報担当者としての話をしました。ここで余談になりますが、コンサルと広報・PRに関する会社を経営する経営者の立場の話をしてみます。

コンサル・PR会社は、信頼が第一です。したがって、依頼主の許諾なしに情報を外に出すことはありません。また、いろいろな方が、いろいろな立場で携わっていた可能性があるので、具体的な実績についても積極的にPRすることはあまりしません。経営者の立場で言えば、成し遂げてきた具体的な話ができれば、営業はかなり楽になります。(知っていることは山のようにあったり、すごいと言われる実績があっても、実際はあれも言えない、これも言えないというものばかりです)。しかし、だからと言って裏方であるべき存在が、前に前にと出てはいけないのです。経営としてはなかなか難しいところでもありますが、この仕事の本質を踏まえれば、それでも情報は出さない方が良いのです。

こうした状況があるためか、当社への広報・PRの依頼は、当社と仕事をしていただいた企業から企業へのご紹介ということがほとんどです。当社は、大手広告代理店のように知名度があるわけではありません。依頼主の立場で考えると、実績や内容もわからない企業に、仕事を任せようとするのは相当難しいことは想像に難くありません。それでも信頼でお仕事を任せていただけるのは、本当にありがたいことだと日々感じています。今後、広報・PRのご依頼数が飛躍的に伸びることはなくても、一つ一つの仕事に裏方として誠実に向き合えればそれで良いと思います。コンサルや広報という仕事は、それが適切な形なのだと考えています。


最後に


最後になりますが、広報では嘘は誇張はやってはいけません。広報がやるべきことは、依頼主が本来持っている魅力で、外に伝わっていないものを、正しく、最適な形で、広く届けることです。私の経験上、どんな依頼主でも、その魅力はあるものです。そのため、嘘や誇張は全く必要ありません。それでうまくいくものです。


もし嘘や誇張をしてしまうような広報担当の会社があれば、それは依頼主のことをまだ本気で考えていないということではないでしょうか。真摯に向き合えば、本当の魅力がわかります。そして嘘や誇張をお勧めすることはないと考えます。


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