新規事業における経営者の本気度とは
- 新井 庸支

- 7 日前
- 読了時間: 10分
中小企業特化の経営・マーケティングコンサルタントの新井です。
今日は、中小企業が新規事業を進める上で大切なことについて書きます。
先日のブログでも、「0→1」「1→10」「10→100」の話をしました。
また続いてのブログで、1をいかに早く立ち上げることが大事だという話もしました。
今回のテーマは、その中でも特に、0→1の立ち上げ段階で多くの経営者からご相談をいただく話をします。
当社には、新規事業に関する相談をいただくことがあります。
新しい事業を立ち上げたい。
既存事業とは別の収益の柱を作りたい。
新商品や新サービスを作りたい。
こうした相談もあります。
一方で、それと同じくらい
新規事業を立ち上げたものの、うまくいっていない。どう立て直せばいいか。
という相談を受けています。
もちろん、状況は会社によって違います。
商品やサービスの問題もあります。
市場の見方がずれていることもあります。
営業やマーケティングが弱いこともあります。
社内体制が整っていないこともあります。
ただ、多くの相談を受ける中で、多くのケースで強く感じることがあります。
それは、
経営者が本気でコミットしているかどうか
です。
新規事業は、立ち上げただけでは育たない
新規事業を立ち上げることは、
中小企業にとって、次の成長の柱を作ることは非常に重要です。
既存事業だけに頼るのはリスクがあります。
市場が変わる。
顧客が変わる。
人材が変わる。
技術が変わる。
競合が変わる。
そうした中で、新しい事業を考えることは、経営者として自然な判断です。
ただし、問題はここからです。
新規事業は、立ち上げたからといって勝手に育つものではありません。
「とりあえず始めてみた」
「担当者を置いた」
「サイトを作った」
「資料を作った」
「営業先に少し案内した」
これだけでは、なかなか前に進みません。
外から見ると、動いているように見える。
しかし数多くの中小企業の新規事業の成功と失敗を見てきたコンサルタントの目から見ると、実際には、本気で事業を育てるための熱量や行動量が足りていないというケースは少なくありません。
経営者は新規事業を成功させたい。力を入れようと思っている。
ただ新規事業を成功させるのは大変なこと。
自分では頑張っているということは嘘ではないのですが、
客観的に見ると、成功させるには、足りないというケースが多いのです。
成功する新規事業は、経営者の関与が深い
これまでさまざまな中小企業を見てきましたが、新規事業が伸びている会社には共通点があります。
それは、経営者がかなり深く関わっていることです。
もちろん、すべてを経営者一人で抱えるという意味ではありません。
チームを組む。
担当者を置く。
外部パートナーを使う。
現場に任せる。
これらも必要です。
ただ、任せることと、放置することは違います。
新規事業がうまくいく会社では、経営者がその事業に強くコミットしています。
方向性を決める。
顧客の反応を見る。
営業先に出る。
現場の声を聞く。
商品やサービスの改善に関わる。
必要な投資を判断する。
社内の空気を作る。
こうしたことを、経営者自身が行っています。
中には、既存事業では数十億単位の売上を持っている会社でも、
新規事業の最初の数万円、数十万円の売上を作るために、
経営者自身が現場に入って動いているケースも珍しくありません。
効率で考えれば、非効率かもしれません。
ただ、中小企業の新規事業では、ここが非常に重要なのです。
大企業の新規事業と中小企業の新規事業は違う
大企業の新規事業では、専門部署を作り、予算をつけ、チームで進めることができます。
市場調査、開発、マーケティング、営業、広報、人材配置。
それぞれに担当者がいます。
しかし、中小企業ではそうはいきません。
人も限られています。資金も限られています。時間も限られています。既存事業も止められません。
だからこそ、中小企業の新規事業では、経営者の関与が非常に大きくなります。
経営者が本気で動いているか。
その事業を本当に育てる意思があるか。
社内に対して、その本気度が伝わっているか。
ここが弱いと、新規事業は社内で優先順位を失います。
「本業が忙しいので後回し」
「担当者に任せている」
「反応がないので様子見」
「もう少し整ってから動く」
こうしているうちに、事業は止まっていきます。
新規事業は、自然に前へ進むものではありませんし、
簡単に前に進むものでもありません。
経営者が前に進める意思を持ち、
ときには自分自身も現場に入り、
最初の売上、最初の顧客、最初の反応を取りにいく。
その姿勢が必要です。
経営者の業務の中で最重要事項とし、コミットする。
これが大事です。
「3か月やったけれどダメだった」で終わらせてよいのか
新規事業は、すぐに結果が出るとは限りません。
もちろん、仮説が明らかに外れている場合は、早めに見直す必要があります。
市場がない。
顧客が求めていない。
価格が合わない。
自社がやる理由が弱い。
既存事業との相性が悪い。
こうした場合は、方向転換も必要です。
ただ一方で、まだ目が出ていないだけというケースもあります。
3か月やって反応が薄い。
半年やって思ったほど伸びない。
1年経っても大きな成果になっていない。
それだけで、すぐに「失敗」と決めてよいのか。
ここは慎重に見る必要があります。また胆力も試されます。
新規事業の中には、1年目はほとんど成果が見えず、2年目以降にようやく伸び始めるものもあります。
もちろん、ただ続ければ良いわけではありません。
毎月何を見ているのか。
顧客の反応はどうか。
改善しているのか。
売り方を変えているのか。
ターゲットを見直しているのか。
社内体制を整えているのか。
こうした検証をしながら続ける必要があります。
最初から腰が引けている新規事業は、なかなか育ちません。
新規事業は、きれいごとでは進まない
新規事業というと、響きは前向きです。
未来の柱。
新しい挑戦。
次の成長戦略。
こうした言葉は、とても良いものです。
ただ、実際の新規事業はもっと泥臭いものです。
思ったように売れない。
顧客に断られる。
社内から反対される。
既存事業の忙しさに押される。
想定と違う反応が返ってくる。
担当者のモチベーションが下がる。
資金や人手の問題が出てくる。
こうしたことは普通に起こります。
だからこそ、経営者が本気で関わる必要があります。
新規事業を成功させたいのであれば、
経営者ができることは全部やる
という覚悟が必要です。
きれいな計画を作るだけでは足りません。
担当者に任せるだけでも足りません。
必要であれば、経営者自身が営業に行く。顧客の声を聞く。試作品を見せる。改善に関わる。社内を説得する。予算を決める。外部の力を使う。
そこまでやるから、新規事業は前に進みます。
本気で取り組むからこそ、外部の視点も必要になる
ただし、経営者が本気でやれば必ず成功する、という単純な話ではありません。
これも現実です。
本気でやることと、勝てるようんに進めることは別です。
熱量はある。でも、方向性がずれている。
商品は良い。でも、売り方が弱い。
市場はある。でも、最初に狙う顧客が違う。
社内は動いている。でも、外から見ると伝わっていない。
こうしたこともあります。
そして、何より
もうやめようと挫けそうになる。
間違っていたのではないかと不安になる。
いつまで続けるべきなのかわからなくなる。
これも必ず経営者にふりかかる感情です。
だからこそ、本気で新規事業に取り組む経営者ほど、外部の視点を入れた方が良いのです。
社内の人間は、自社のことをよく知っています。それは大きな強みです。
一方で、業界の常識や過去の成功体験に引っ張られることもあります。
社内事情を知りすぎているからこそ、見えなくなることもあります。
そこに外部の視点が入ることで、戦略がクリアになり、判断に自信が持てるようになります。また時には新規事業に必要な紹介をしれくれます。
ホワイトナイトでは、新規事業の壁打ち・伴走支援を行っています
ホワイトナイトでは、18年以上にわたり、中小企業に特化して経営・マーケティング支援を行ってきました。これまで400社以上の企業支援に関わり、新規事業、事業承継、デジタル活用、AI活用、マーケティング、PR、ブランディングなど、さまざまな相談を受けてきました。
特にここ数年は、
新規事業を立ち上げたい。
既存事業以外の柱を作りたい。
立ち上げた事業が思うように伸びていない。
どこから改善すべきか分からない。
こうした相談も増えています。
新規事業は、アイデアだけでは進みません。
計画だけでも進みません。
経営者の本気度と、仮説を持った行動。
そして、必要に応じた外部視点。
この組み合わせが重要です。
当社では、新規事業について、スポット相談から継続的な伴走まで対応しています。
事業の方向性を整理したい。
最初に何から動くべきか見極めたい。
今の新規事業がなぜ伸びていないのかを確認したい。
経営者として本気で取り組むための壁打ち相手がほしい。
そのような場合は、お役に立てます。ぜひご相談ください。
最後に
新規事業は、簡単ではありません。
むしろ、うまくいかないことの方が多い。
だからこそ、経営者の本気度が問われます。
担当者に任せることは大切です。
ただ、任せることと、距離を置くことは違います。
中小企業の新規事業では、経営者自身がどこまでコミットするかが、事業の推進力を大きく左右します。
本気でやるなら、現場にも入る。小さな売上も取りにいく。顧客の声も聞く。改善も続ける。一定期間はやり抜く。
その覚悟があるかどうか。
ここが、新規事業を前に進める大きな分かれ目になります。
もし今、
新規事業を立ち上げたい。
立ち上げたものの停滞している。
担当者に任せているが、前に進んでいる実感がない。
経営者として、どう関わるべきか迷っている。
本気で新規事業を育てたい。
そんな状態であれば、ぜひ一度ご相談ください。
新規事業を打ち上げ花火だけで終わらせず、会社の次の柱にしていくために、一緒に勝ち筋を整理していければと思います。
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新井 庸支(あらい やすし)
株式会社ホワイトナイト代表。
中小企業専門 経営・マーケティングコンサルタント
約400社の中小企業支援実績、契約企業の90%以上の業績を向上させたという実績を背景に、「中小企業の課題であれば、どんなことでも成果繋がる明確な答えを出す」という強い自信と信念とスキル・ノウハウを持つ。
「会社のことを常に考えている」中小企業経営者のあらゆる思いを理解しながら、熱量は高く、コンサルとしては冷静に、中小企業の成長を達成するプロとしてのスキル・ノウハウを丁寧に提供している。
経営戦略、マーケティング、DX、AI活用、広報戦略まで、中小企業のあらゆる課題を解決に導くプロフェッショナル。
民間コンサルや顧問だけでなく、公益財団法人東京都中小企業振興公社や独立行政法人中小企業基盤整備機構のアドバイザーもつとめている。また、事業承継アドバイザーやウェブコンサルタント系の資格など数多くの資格も保有している。
商工会議所、企業や大学などでのセミナー・講演も多数実施している。
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