中小企業の経営者のメンタルサポート 〜ピンチはチャンス、チャンスはピンチは本当か?〜
こんにちは。マーケティング・経営コンサルタントの新井です。
私は中小企業に特化し、全国各地の中小企業様に、マーケティングの戦略から実行を中心に、経営面まで、経営者の抱える課題全般の解決のサポートをさせていだいています。これまで200社以上のコンサルをさせていただいており、定めたゴールに対する達成度は90%以上を継続しています。
今回のテーマは「中小企業の経営者のメンタルサポート 〜ピンチはチャンス、チャンスはピンチは本当か?〜」です。
尽きることのない中小企業の経営者の悩み
会社を経営していると日々いろいろなことが起きます。社内のこと、社外のこと、予期せぬこと、良いこと、悪いこと。経営者の大きな役割は事業を成長させていくことであり、中小企業の場合、経営者自身が、営業も、開発も、マーケティングも関わることは珍しいことでありません。業種にもよりますが、年商が数十億円、社員数が数十人を超えていくあたりから、権限委譲が行われ、経営者は経営に注力できるようになることが多いのですが、そこに到達するまでは、中小企業の経営者はありとあらゆることに関わることが多いと思います。
多くの悩みの中で中心になるのは、特に人と金の面です。
人の問題では、会社のキーパーソンから辞職意向を告げられた、取引先からクレームが発生した、従業員同士がうまくいっていない、退職した従業員の穴を埋めるための人材が採用できないなど、本当にたくさんのことがあります。
もう一つは金の問題です。資金繰りの問題は多くの中小企業が抱える課題です。今なお、コロナ禍で受けたダメージを乗り切り、コロナ禍で変化したビジネスのやり方に対応しながら、事業を少しでも上向きにしようとしている中小企業は少なくありません。苦しい状況が現れている企業だけでなく、表向きは順調に見えるようになっている企業でも、実は資金繰りに日々頭を悩ませ、気を揉んでいる経営者は本当に多いのが実情です。
その他にも、さまざまな課題が毎日のようにあり、結果として、1年365日、多くの中小企業の経営者は、心を休めることができないのが現実ではないでしょうか。
ピンチはチャンス?
苦しい状況にあっても「ピンチはチャンス」と言い、頑張らえれる経営者がもいらっしゃいます。これは悪いことではありません。モチベーションを上げる意味でも、人によっては一定の効果はあると思います。
効果は、モチベーションを上げるという感情の部分だけではありません。ピンチの時ほど、事業をシビアに見るようになり、生産工程を見直し無駄なものを省いたり、営業を強化したり、商品改良をしたり、新規事業を手掛けたりと手を打つことをします。結果として、そこで生まれたものが、いずれ企業の業績が向上していく中で、あらたな事業の柱になることも少なくありません。
しかし、実際にピンチの時になってみると、メンタルを保つのはなかなか難しく、夜も眠れないほどプレッシャーを感じるということを経験した経営者も少なくないと思います。
チャンスはピンチ?
一方「チャンスはピンチ」という言葉もあります。言い換えると「好調な時ほど落とし穴がある」ということです。文字通り、好調な時は、細かなことに気を遣わなくなりがちです。結果として、気をつけなければならない落とし穴を見逃し、大きなミスを起こしてしまい、扱いを減らすということがあります。よく急成長している企業が、チャンスだから一気呵成に事業拡大しようとするあまり、人材教育も、組織のあり方も、顧客への配慮も、商品品質管理も不足したまま走ってしまい、結果として一気に凋落してしまうのは、まさに落とし穴にはまってしまったと言えます。その意味では「チャンスはピンチ」を戒めの言葉として持つこと自体、悪いことではないと思います。
ただ、私は「戒め」の部分ばかり気にするのはもったいないと考えています。本来は「チャンスはピンチ」ではなく「チャンスはチャンス」だからです。チャンスの状況は、心にも、資金にも、人にも余裕がある状況です。事業成長のために投資をする絶好の状況です。したがって、適切な判断をすれば、チャンスはプラスになるのです。ただ、心・資金・人に余裕があるから、とにかく何かを始めれば良いということではありません。それはギャンブルですし、その思考の人は「チャンスはピンチ」を迎えてしまいがちです。浮かれずに考え、チャンスを活かせれば、さらに大きなチャンスを手にいれる可能性があります。こうした適切な考え方に基づいて、事業を進めた場合は、仮に失敗したとしても、大ダメージを受けるようなことにはならず、そこから教訓や知見を得ることができるので、いずれにしても未来につながるものとなります。
まとめ
経営をしていれば苦しい時の方が多いかもしれません。そして、その苦しさに耐えられるメンタルや考え方を身につけることも経営者に必要なことでしょう。従業員にも、友達にも、家族にも言えず、孤独を負わなければならないこともあるかもしれません。
プラスで一つアドバイスさせていただくと、苦しいとは思いますが、そんな時でも周りに対しては、常にポジティブでいてください。ネガティブな発言や思考は従業員のモチベーションにも関わりますし、取引先を遠ざけます。ネガティブな発言や思考の企業と積極的に付き合いたい企業がいないことはおわかりになると思います。
最後になりますが、それでも一人で考えることは苦しい時もあります。当社のコンサルティングは、マーケティング戦略や戦術立案をベースにしており、業績をアップさせたい中小企業の方々に多くご契約いただいています。ただ、それだけでなく経営者からは日頃の悩みを吐露できる「安心の時間」であったり、自分の考えを確認する「壁打ち」としてもご利用いただいています。100%安全安心かつ経営や事業のことがわかる相談相手としてご利用いただいています。よろしければ当社Webサイトの「お問い合わせ」からご連絡ください。肩の荷を少し軽くするお手伝いをさせていただき、本来のポテンシャルを発揮できるようになればと思います。
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